パソコンと電気代の関係を知ろう

普段は気にしないパソコンの電気代。しかし、高性能パソコンを買う際やリモートワークで使用時間が増えた際にはしっかりとチェックしておきたいポイントです。

2020年7月3日

Categories: 自作PCガイド

パソコンは実は結構電気代を食う製品

普段仕事などを使っていると気にもしないパソコンの電気代ですが、実は長時間使うと結構電気代を食います。これまで、オフィスで仕事していた方が、自宅でのリモートワークを始めると、意外と電気代が上がったりしますが、原因がパソコンだったということもあります。

パソコンの電気代を知る方法

パソコンの最大電力を知ろう

ノートパソコンであれば、ACアダプタに定格の容量が記載されているので、そちらを確認しましょう。

ワット表示のものはそのワットが最大使用電力です。ワット表示がないものは、「OUTPUT(出力)」のボルトとアンペアの掛け算がワットになります。

例えば、「OUTPUT 15.0V: 2.6mAh」の場合、そのACアダプタの最大出力は39ワットです。

デスクトップパソコンの場合、電源が本体に組み込まれているので、定格がわかりづらいため、メーカー製品の場合はメーカーの製品スペックページを、自作PCの場合は電源ユニットの仕様を確認しましょう。

デスクトップであれば、省スペースタイプで120W程度、ゲーミングPCであれば800Wクラスのものもあります。

電源の最大容量が確認できたら、実際にどれくらいパソコンが電気を使っているかを調べます。これはワットチェッカーなどで調べるのがベストですが、わざわざ買うのも面倒ですので、「平均して最大出力の60%くらい」で計算すると良いでしょう。

もし、パソコンが重くなるくらい高負荷を常時かけているようなら(毎日数時間ゲーミングパソコンをするなど)、「平均して最大出力の80%くらい」としても良いかもしれません。

パソコンの使用時間と1時間の電気料金を知ろう

パソコンの電気代は、「パソコンの使用時間 x パソコンの電気使用量 x 1kWhあたりの電気代」で決まります。

パソコンの使用時間は使い方によってことなります。

  • 毎日1時間ほど使うなら30時間ほど
  • 毎日夜にゲーム 3時間 x 30日 = 100時間
  • リモートワークで使うなら 8時間 x 22日 = 172時間
  • 一ヶ月ずっとつけっぱなし使いっぱなしのサーバーなら730時間ほど

という感じです。

1kwあたりの電気代は、料金プランによります。また、

  • 120kWhまで
  • 120kWh超え300kWhまで
  • 300kWh超え

で段階的に料金が上がる仕組みになっているため、家庭によっても異なります。

ただ、概ね1kWh=30円で計算しておけば問題ないでしょう。

実際に試算してみる

では、実際に試算してみましょう。

先程の「毎日1時間ほど」「夜にゲーム」「リモートワーク」「サーバー」の4つのパターンで比べてみます。1kWhあたりの電気代は少し高めの1kWhあたり30円、パソコンが使う電気量は最大容量の60%ほどとします。参考までに、最高で900Wも使うAppleのMac Proも比較に入れました。

PC種類 毎日1時間ほど 夜にゲーム リモートワーク サーバー
ノートPC(50W) ¥27 ¥90 ¥155 ¥657
ゲーミングノートPC(150W) ¥81 ¥270 ¥464 ¥1,971
デスクトップ(400W) ¥216 ¥720 ¥1,238 ¥5,256
ゲーミングデスクトップPC(600W) ¥324 ¥1,080 ¥1,858 ¥7,884
Mac Pro(900W) ¥486 ¥1,620 ¥2,786 ¥11,826

ノートPCなどはほとんど無視していいレベルですが、デスクトップやゲーミングデスクトップクラスになると、リモートワークなどで使用すると無視できないレベルになります。

上記の試算をそのまま1年にしてみると、下記のようになります。

PC種類 毎日1時間ほど 夜にゲーム リモートワーク サーバー
ノートPC(50W) ¥324 ¥1,080 ¥1,858 ¥7,884
ゲーミングノートPC(150W) ¥972 ¥3,240 ¥5,573 ¥23,652
デスクトップ(400W) ¥2,592 ¥8,640 ¥14,861 ¥63,072
ゲーミングデスクトップPC(600W) ¥3,888 ¥12,960 ¥22,291 ¥94,608
Mac Pro(900W) ¥5,832 ¥19,440 ¥33,437 ¥141,912

リモートワークでデスクトップPCを使うと、年間1万円以上も電気代がかかる試算です。毎日夜にゲームする場合も、ゲーミングデスクトップだと年間1万円以上も電気代がかかります。

ゲーミングで見ると、ゲーミングノートPCとは8,000円近く差があるので、電気代を考えたらスペックを求めないのであれば、ゲーミングノートPCのほうが電気代は安くなります。

Mac Proに至っては、2年間で電気代だけでちょっとしたパソコンが買えるレベルの電気代がかかります。


パソコンを電気代の関係を見てきました。

ノートパソコンのように、年間で見ても差額くらいにしかならないケースもあれば、デスクトップPCやゲーミングPCのように年間で見ると結構な出品なるケースもあります。

リモートワークでノートPCからデスクトップPCに切り替える方も多いかと思いますが、オフィスと違って自宅の電気代は自分持ちなので、リモートワーク用にパソコンを新調するなら、パソコンの電気代もしっかりと頭に入れておきましょう。

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著者

自作PC歴20年のパソコン大好き人間。メインPCはMac、ゲームの時はWindows、仕事ではLinuxがメイン。ブログを書くときはChromebookが多め。

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