GPUとは何か?

PCパーツで利用される「GPU」とは何か?GPUの特徴や利用方法、CPUとの違いなどをまとめています。

2020年6月12日

Categories: 自作PCガイド

GPUとは何か?

GPUとは「Graphics Processing Unit(グラフィックスプロセッシングユニット)」の略で、画像や映像を処理するための専用装置です。

GPUは、PCで行う、

  • 写真動画編集
  • 3Dゲームなどの画像処理

で使われています。PCで何かを表示する際には必ずGPUが必要になってきます。今このページを開いているのも、GPU処理によるものです。

一方で、最近では人工知能などの並列処理を行うプログラムで利用されています。「3D映像などを綺麗に高速に表示するための機器」と覚えておくと簡単です。

GPUの種類

GPUには、CPUに内蔵されている「内蔵型GPU(Internal GPU: iGPU)」と、専用のグラフィックボードタイプの「分離型GPU(Discreted GPU: dGPU)」があります。

CPUとマザーボードだけで画像出力ができるように設計されているiGPUに対して、専用パーツであるdGPUの方が性能が高くなります。

「GPUなんて追加した覚えがないけど?」という声もあるかと思いますが、ゲーミングPCなど出ない限り、ほとんどの場合が「内蔵型GPU(iGPU)」でパソコンの画面を描画しています。例えば、「Intel XXX Graphics」というのがiGPUです。

一方で、dGPUは3Dグラフィックの描画などに最適化されているため、PCゲームや動画編集ソフトなどで利用されています。

GPUの他の使い道

PCの画面表示やゲームで利用されているや画像処理だけでなく、GPUは人工知能の処理にも使われています。

元々GPUは人工知能向けに開発されたものではありませんが、GPUは「大量のデータ処理を同時に処理」することが可能なので、膨大なサンプルから類似性を自動で抽出する人工知能やディープラーニングにも利用できるということで、最近はGPUメーカー各社人工知能分野への対応を進めています。

また、ビットコインなどに代表される暗号通貨のトランザクションを処理する、いわゆる「マイニング」でもGPUが使われます。マイニングは成果に応じて暗号通貨での報酬がもらえるため、一時期のマイニングブームの時には、GPUが店頭から姿を消すということがあったほどで、GPUメーカーの業績にも影響したほどです。

GPUとCPUの違い

同じPCパーツでも、GPUと語感が似ている「CPU(Central Processing Unit:セントラルプロセッシングユニット)」は全くの別ものです。

GPUが画像・映像に特化したパーツである一方で、CPUは中央処理装置と呼ばれるもので、プログラムを動かすためにデータを計算したり、PCを構成するメモリやハードディスクなどを管理したりと、様々なことができます。CPUは人間に置き換えると頭脳に例えられます。

CPUは複雑な処理ができる一方、GPUは単純だけど大量のデータを同時平行で、高速に処理することができます。

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自作PC歴20年のパソコン大好き人間。メインPCはMac、ゲームの時はWindows、仕事ではLinuxがメイン。ブログを書くときはChromebookが多め。

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